2014年07月03日

第53回「福島原発事故について」

1 質問
  「東日本大震災から3年が経過しました。
   福島の原発も甚大な被害をもたらしました。
   賠償については、どのようになっているのでしょうか?」

2 原発事故については、原子力損害の賠償に関する法律、略して原賠法という法律があります。
  原賠法は、東電のような原子力事業者に対して、原発事故による損害賠償につき、無過失責任を負わせています。
  原賠法は、「異常に巨大な天災地変」の場合には、原子力事業者を免責すると規定していますが、今回の東日本大震災は、「異常に巨大な天災地変」に該当しないと考えられています。
  もちろん、東日本大震災は、非常に大きな地震でしたが、原賠法にいう「異常に巨大な天災地変」には該当しないということです。

3 原発事故と「相当因果関係」のある損害について、東電は責任を負います。
  「相当因果関係」とは、ある事実から、こういう事実が通常起こるだろうという関係です。
  相当因果関係といっても、どのような損害が賠償の対象となるのか、一般の人には分かりにくいため、その範囲について判断基準を示した「中間指針」というのがあります。
  もちろん、この「中間指針」に該当しなくても、相当因果関係がある限り、賠償の対象になります。

4 損害賠償請求の方法。
  まず、東電に対して直接請求するという方法があります。
  東電と合意が出来れば、東電から賠償を受けます。
  他に、原子力損害賠償紛争解決センターによるADR手続というのがあります。
  これは、中立・公正な立場の仲介委員が、双方の事情を聞いて、合意による紛争解決を目指す、裁判外の手続です。
  東電に直接請求する場合は、東電が賠償を渋るおそれがありますが、このADR手続の場合は、中立の第三者が和解案を示してくれます。
  もっとも、仲介委員が提示した和解案につき、東電は拒否することも出来ます。

5 東電が和解案を拒否した場合は、裁判所に対して訴訟を起こします。
  裁判所による判決が出れば、東電に対して強制的に支払を求めることが出来ます。
  裁判所の場所は、被害者の近くか、東京地裁になります。
  ADRについては、基本的に東京か郡山になります。


  原発事故による損害賠償請求については、J.ウィング総合法律事務所(弁護士羽賀裕之)までご相談を。
  http://jwing-lawoffice.com
  東京都新宿区高田馬場1-28-18 和光ビル407


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posted by 弁護士羽賀裕之 at 20:44| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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